福岡市中央区の内科 ひろた内科クリニック 【内科全般・高血圧・糖尿病・血液疾患・生活習慣病・健診他】

定位放射線治療(サイバーナイフ)や粒子線治療が奏功

血液悪性疾患を、抗がん剤とともに、放射線治療で治してきました。その経験から抗がん剤の効かない患者様にも、放射線療法の併用を推奨して参りました。


例1:抗がん剤抵抗性乳癌が多数脳転移した50歳代女性
 寝たきり状態で入院、5日後に「車いす」で退院
 平成18年2月15日に大学病院で乳癌の多発脳転移を診断され、歩いて入院しました。しかし、入院して右半身が完全麻痺となり寝たきり状態に悪化。2月17日に大学病院から「ホスピスへの転院」を説明されたため、家族から私に相談がありました。


 まず、私の友人の乳癌治療専門医である関東の大学教授に相談。このタイプの乳癌には、現時点では抗がん剤は効かないことを確認しました。
 次に、カナダ留学時代の親友の先生が山口県で、定位放射線治療(サイバーナイフ)治療を実施(当時国内で数施設のみ)していたので、緊急に相談。翌日の18日に、大学病院の紹介状と検査結果を持参し、寝たきり状態で緊急入院しました。
 2月19日からサイバーナイフによる放射線治療が開始され、5日後の23日には、本人がベッドに起き上がり、車いすを使用して退院されました。
 その後は自宅に戻り、車いすを使用しての外出は可能となりました。

例2:抗がん剤・放射線治療抵抗性の脂肪肉腫の50歳代男性
ー粒子線治療(陽子線と炭素線の複数治療)で改善
 大学病院で脂肪肉腫に対する外科手術・抗がん剤治療が無効となり、治療法の相談で、平成19年2月16日に当院を受診。文献的にも抗がん剤および通常の放射線治療は無効と判断したので、粒子線治療目的に大学病院放射線科へ紹介。
 大学を経由して、3月19日に関西の粒子線治療の専門病院に入院。炭素線16回、陽子線26回照射。6週間の治療の結果、腫瘤が消失して退院。(健康保険は適用されませんでした)

例3:膵臓癌への粒子性治療:80歳代女性、
 平成27年5月に糖尿病の悪化治療入院中に、膵臓癌を指摘されました。PET検査などでは転移病巣が認められませんでした。抗がん剤や手術の同意なく、同年6月25日から7月17日まで3週間、九州国際重粒子線がん治療センター(サガハイマット)にて通院で実施。同部位の膵癌に、その後の再発は認めませんでした。
例4:中咽頭癌に対する粒子線治療:60歳代女性
 中咽頭癌に対する放射線治療が不十分な患者さんに、転移が無いことを確認した上で、種々の条件を考慮し東北地方の粒子線治療施設を紹介。10年経過しますが再発なしで過ごされています。



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