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ホスピスでの看護:悪性リンパ腫/骨髄異形成症候群:92歳の父親

 私の父親は、80歳代から骨髄異形成症候群となり、無治療で貧血(ヘモグロビン9−6g/dl)・白血球(3200−1200)・血小板減少(6万−2万)と悪化していきました。
 88歳時に、全身の皮膚に発疹が悪化。平成26年8月に皮膚生検にて、末梢T細胞性悪性リンパ腫(stageVA)と診断され、九州医療センター血液内科へ入院致しました。
 9月から通常より50%減量した抗がん剤(CHOP)療法を3コース。末梢血液の悪化や狭心症発作の出現のため、以後の治療は経口少量抗がん剤を2クールでしたが、部分寛解となり平成27年5月に退院。
 その後は自宅療養を1年間、私が訪問診療を継続。平成28年5月に胸部不調と便秘の悪化あり、近医に入院。1ヶ月して介護施設に入所。その後は自宅療養と介護施設、輸血での近医入院を繰り返しました。この間、悪性リンパ腫への治療は行いませんでした。
 平成29年12月には腫瘍マーカーも悪化。食事も食べられなくなりトイレへの起立歩行も不可能となったために栄光病院ホスピス病棟に入院。

貧血・顆粒球は1000以下、血小板5−6万と出血傾向、悪性リンパ腫の悪化、狭心症などの合併症により、寿命は短いと覚悟していました。
 ところが、担当医や看護師さん・医療スタッフの治療・介護や激励で、メキメキ食欲が回復。食事はすべて完食。自宅では食べなかった「タクワン」をボリボリ噛んで、おいしくゴハンを食べるようになりました。食後の口腔ケアは念入りにして戴きました。おかげで誤嚥性肺炎を予防出来ました。
 入院中に38−39度の発熱が数回出現。もうだめかと思いましたが、主治医の適切な治療と食事を食べ続けて回復。時には、ほんの少量ですが、大好きなお酒も飲みました。約2年間のホスピス入院中には、お花見などの季節行事があり、ベッドで参加した父は楽しんでおりました。
 やがて体力も低下。亡くなる数日前まで食事を食べていましたが、孫達に囲まれ眠るように逝去しました。悪性リンパ腫の発症から5年以上は経過し、初期の抗がん剤治療は寿命延長の極めて有効でありました。


高齢者の初期治療の適正な投与量は難しく、私の恩師の先生が主治医となって抗がん剤を上手に調整して下さいました。約5年生存出来たことが、初期治療の効果を示しています。
 まら、ホスピス病棟においては、看護ケアの重要性が痛感されました。素晴らしい担当医と看護師さん・スタッフに囲まれて療養でき、父は幸せであったと思っております。
 


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